夏菜さん
夏菜 さん      風の吹くまま、気の向くまま
なんか物騒なタイトルですが、これが美味しいんです。
徳島県那珂町ではおはぎのことを『はんごろし』というんです。
作る時にもち米の粒を半分くらいに潰すので『はんごろし』と呼ばれています。
粒がなくなるほど潰すとお餅だと思うんですが、『みなごろし』といいます。

昔々、ひとりの旅人が一夜の宿を求めてとある家を訪ねました。
そこは老夫婦が暮らす山の中の家でしたが、快く泊めてくれました。
歩き疲れていた旅人は夕飯を食べてすぐ眠りについていました、
老夫婦は久しぶりの客人を迎えたことをうれしく思い、どんなもてなしをしようか話し合っていましたが、夜中に目を覚ました旅人がその話を聞いてしまいました。
『明日ははんごろしにしようか』
それを聞いた旅人は恐ろしい山賊の家に来てしまったと思い、朝を待たずにこっそりと出て行ったそうじゃ。

日本各地におはぎを『はんごろし』と呼ぶ所があるらしいですが、ここまで前面に押し出している所は少ないでしょう。
この農産物直売所あいおいの前にはデカデカとはんごろしの幟が立てられていますが、毒々しさがないので恐さはありません。
ここでは一般的なおはぎと違い、ヨモギを混ぜて作っています。
お彼岸も近いのでおはぎ、いや『はんごろし』はいかがですか?
以前は5個で400円でしたけど、5個入り450円に値上がりしてました。